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Roselia 1st Live Rosenlied に行ってきた


本当はブシロードライブの感想を書いてからこのライブを迎える予定だったけど書きかけのまま迎えてしまった。ブシロライブの感想はお蔵入りが濃厚になってまいりました。(どこかでお蔵入り感想蔵出し放出会したい)

……ということはさておいて、 Roselia である。バンドリ発の2つ目の本格派声優バンドである Roselia の 1st ライブがあったので行ってきた。2015年にバンドリの 3rd ライブで行った思い出の地でもある duo MUSIC EXCHANGE でのライブはオールスタンディングの熱気に溢れつつも観客からのキャストとコンテンツへの愛があり、そしてあの場に居合わせた全員にとっての大切な思い出になったのだろうと思う。そんな感想です。

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duo は小さな会場なんだけど、開場待ちで付近に数百人(700人くらい?)が集まっているとそれはそれで存在感がある。大多数が Roselia のTシャツを着ているので、さながら黒い集団という感じなのは面白かった。
整理番号が割と良かったので下手の前の方にいたのたけど、MCの感じと後から聞いた評判によるとやっぱり前方はだいぶ圧縮のきびしい空間だったようだった。実際MCで何度も全員一歩下がって、と呼び掛けられたりした。まぁ体感的にも割と苦しかったのは事実で、流されて少し場所がずれるまでの最初数曲ではけっこう押し合いへし合いという感じだった。。反面、最終盤に柱のすぐ前くらいに流れ着いてからはあまり人に押されず、まぁまぁ見通しもよかったので割と穏やかな感じだった。(一方で、事前に覚悟していたのと比べて予想外というほどではなかったので、苦しいきついなりに意外とこんなものかという感じもあった。覚悟して巻き込まれてるので物好きと言われるとはい……って感じ。)圧縮にもまれるくらいには前の方だっただけあって、演奏や煽りとかですぐ間近にいる遠藤さんや他のメンバーを見ることができたのは良かったと思う。
圧縮の厳しめの声優系ライブのオルスタといえば、個人的な体験だと今年の2月に大橋彩香さんのワンマンライブを見に行った時の印象が強いんだけど、あの時はホリプロのレギュレーションでサイリウムなどの光り物禁止だったので、みんなが掲げるのは腕だけだった。けど今回のライブは別に光り物OKだったので、僕の視界から見える最前ブロックでも半分くらいはサイリウムを掲げていて、もみくちゃの身からするとけっこう辛いなぁ……という感じはあった。左右や後ろの人と腕や肘がぶつかる中でサイリウムを大きく振りかぶられると流石にちょっとちょっと……と思ったのは否めない。振りたいのは分かるけどね! 僕もホールなら振っていたと思う。

各メンバーが定位置に立つと、僕がいた下手側からからはちょうど正面くらいに遠藤さんが来ることになる。勿論メンバーは立ち位置を入れ替わりながらだったので相羽さんや工藤さんも時折こちら側に来たし、センターもお立ち台はよく見えたのだけど、視界の大半は遠藤さん(か、周りの観客の頭)だった。 Poppin' Party の3rd ライブ客演で見た時も思ったけれど、Roselia の演奏は BLACK SHOUT のソロとかに顕著な華としてのベースがけっこう多いんだけど、遠藤さんはそういうのを涼しい顔で弾きこなす。同じバンドリのベースということでつい比較してしまうと、 Poppin' Party の西本さんはルックスに反して結構ドヤァと攻めのベースをバキバキで弾くんだけど、遠藤さんは楽器やバンドの派手さの反面、華としてのフレーズを含めて綺麗にまとめて支える感じがして、その違いもまた面白かった。

開幕は BLACK SHOUT でいきなり盛り上がってからカバーの魂のルフランHacking to the Gate魂のルフランは何かとこの日聞く機会が多かったのだけど、サビの後半のスラッシュビートはヘドバンタイムで、実際ステージ上でも遠藤さんがかっこよくヘドバン決めているのがよく見えた。カバーでいうと勿論この2曲も盛り上がったけれど、ガルパ収録のカバーでもある ETERNEL BLAZE の盛り上がり方は流石盛り上がり系アニソンの名曲や、という感じだった。

Roselia のパブリックイメージの1枚目は BLACK SHOUT (やルフランを筆頭とするカバー曲)の所謂厨二病ロックなところがあると思っていて、それはそれで良いと思うし僕も好きなんだけど、個人的には真髄はその先にある、 LOUDER や Re:birth day、陽だまりロードナイトのようなポジティブさやエモーショナルさだと思っているので、本編後半にそれらが次々来るのは幸せな体験だった。まぁ陽だまりくらいまで行く曲は今後 Roselia の曲が増えても珍しいと思うけど、この曲のポジティブなサウンドも大切にしてほしいなと思った。

途中、メンバー紹介がてら楽器隊のそれぞれがお気に入りのフレーズを披露するシーンがあったのだけど、遠藤さんの ETERNEL BLAZE のイントロは直前に聞いたところなので、見せ所なの分かる!という感じだったし、 ルフランのサビを選んでヘドバンタイムを提供してくれた櫻川さんや BLACK SHOUT の頭でコールの声出しをさせた工藤さんはサービス精神満点だ、という感じだった。

アンコールは 魂のルフラン と BLACK SHOUT の2回目。前述のようにこの辺では圧縮のきつい前方から少し外れていたのもあって、視界は少し悪くなったかわりにやや落ち着いた感じで聞けて、結果的に違った楽しみ方ができた。

今回のライブは Roselia のファーストワンマンライブだったのだけど、ファーストライブ特有の初々しさというよりは、荒削りなところもありつつも既に仕上がっている感が出ていて、そこは何だか不思議な気持ちだった。実力派バンドという劇中設定に合わせて仕上がって見える感を意図的に演出してたところもあると思うし、勿論バンドとしてがっちり練習を積んで地力をつけてきた成果というところもあると思う。
見る聞くという意味ではすごく良かったのだけど、同じ会場でのライブを通って成長を追ってきた Poppin' Party の物語と比べて最初からの仕上がりの高さにはやや戸惑うようなところもあった。Poppin' Party ファンの嫉妬や贔屓みたく取られてしまうと不本意で、良かったのは間違いないんだけど、同じコンテンツのバンドであっても、バンドが持つストーリーは全然違うんだという当たり前のことを再確認させられたファーストライブでもあった。

勿論、そういう仕上がり感はありながらも、あくまでここが最初のライブというのもまた紛れのない事実で、2回の客演を経てのこのファーストライブは Roselia とファンにとって大事で記念すべき舞台であって、そこに向けてのメンバーの熱意とフロアの熱気、込められた愛は忘れられないものだった。


余談

そういえば昨今の声優ライブだと、所謂イェッタイガーが煙たがられたり、煙たがられてる中で叫ぶ人がいて疎まれたりすることがままよくある。今回も実は1曲目の BLACK SHOUT では叫ぶ人がいたのだけど、序盤のMCで奇声NG咲きクラNGとキャストから注意があった後は一度もなくて、正直ちょっとびっくりしてしまったくらいだった。Roselia の曲は LOUDER にしろ BLACK SHOUT にしろラスサビ前の無音がラスサビの爆発を促すのだけど、それらの曲(BLACK SHOUT はアンコールの時)で無音がちゃんと静寂を作ったのはすごく気持ちよかった。