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THE IDOLM@STER PRODUCER MEETING 2017 2日目に行ってきた

イベントのフルネームは "THE IDOLM@STER PRODUCER MEETING 2017 765PRO ALLSTARS -Fun to the new vision!!-" 。1/28 と 1/29 の2日間開催されたのだけど、その最終日の 1/29 公演に行ってきた。
アイドル13人の演者さん12人がイベントに揃うのはアイマス的には7thライブ以来なので4年強ぶり、そして9th以降のライブしか知らない僕にとっては初めて。単純に 765PRO ALLSTARS のイベントとしても10周年ライブ以来1年半ぶり。
ライブではなく"プロデューサーミーティング"と銘打っただけあってトークコーナーあり朗読劇コーナーありとバラエティに富んでいてめちゃめちゃ笑わされたし、ライブコーナーでは曲数は少なかったけど12人揃ってのステージは感慨深くて楽しいひとときだった。そして、最後の挨拶はすごくすごく心に響いて、765PRO ALLSTARS の今いる立ち位置とこれからについてすごく考えさせられた。
全部で3時間少々だった公演の実時間が嘘のように濃厚なイベントの思い出を書こうと思う。本当は1月末の3連休に行った他のライブの話も書きたいのだけど、まず今回のプロデューサーミーティングについて頭に巡っているいろんなことを書いておかないと、他の話にたどり着けない気がする。

idolmaster.jp

前日物販

エモい書き出しで自分でハードルを上げてしまって困っているので、最初は軽く前日物販の話をする。物販に関して、昨今のアイマスのライブイベントでは、基本的な公式グッズは事前通販ありで、会場現地でしか買えないグッズも少々あって、かつ現地での物販はライブ前日にも行う…ってのが割と一般的。今回もその流れだった。前日物販は10周年ライブの時に一度始発で並んだことがあるだけなんだけど、今回前日の金曜日に時間があったので覗いてみることにした。10時半頃に会場に着いてグッズ列に1時間くらい並んで、まだ売り切れもほとんどない状態で EXTRA T シャツを買い、その後CD売り場に行って列なしで限定 CD を買えたので割とよい物販体験をできた。まあ僕より少し後くらいからグッズは売り切れが出ていたので、偶然いい時間に並べたと思う。

会場、開演

そんな事前物販を含めて、今回の会場は東京体育館だった。9周年ライブの東京公演もこの場所だったらしい。千駄ヶ谷の駅の目の前で便利。
今回は3階席の上段、ステージを正面とした前後方向だと真ん中らへんの席だった。3階上段だと流石に演者さんの表情を肉眼で見るとかは難しいけれど、席番号を見た瞬間に覚悟していたよりはちゃんとステージが見えたのではないかと思う。スクリーンもあったし。また、ステージ全体や会場全体を俯瞰するという意味では非常に見晴らしがよくて、紅白応援V で会場が綺麗に紅白のライトで彩られるところだったり、ライブパートの全体曲で12人がずらっと並ぶところを、見るというか眺めるのには非常に良かった。また、スタンド席同士が向かい合っているからというのもあるかもしれないけど、上段であっても客席の歓声が遠い感じがせず、会場全体としての一体感をちゃんと感じられて良かった。(たまに上階だと視覚的な距離以外に遠さを感じる会場もある)

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社長と小鳥さんのアナウンスが終わり、会場が暗くなり、さあ何が始まるのかな、と思ったところ、ステージのスクリーンに春香の3Dモデルが映し出される。最初その場で見ているときは、わぁ喋って動く春香だ〜というくらいに思っていたのだけど、後の MC によると、あれはなんとリアルタイムのモーションキャプチャと中村さんの生アフレコによるリアルタイムな動きだったらしい。これには驚いた。

今回のイベントでは、イベント2日間それぞれのオープニングソングをプロデューサー、つまりファンの投票で決めることになっていた。てっきり盛り上がり系の全体曲が来るのかと思っていたけれど、僕の行かなかった1日目はなんと チェリー 開幕で、そしてこの日は 団結2010 での開幕だった。どちらもライブで歌われたことのない曲で、特に団結はアイドル全員の台詞があるので全員揃った今回の場によく映える選曲でもあり、投票でこの結果なのはすごいな!と思った。ゲーム内のアイドルに準じたキャンプウェア姿の演者さんが順番に現れ、曲中のコントじみた台詞を交えての団結。「雪歩は黙ってて!」だったり、貴音の多くを語らず、という間だったり、この曲に詰め込まれたいろんな見所を楽しめてよかったし、真美と亜美それぞれの台詞のパートが続くのを下田さんが続けて演じるのも面白かった。

トークパート(殴り合い、あるいはルール無用のアイドルデスマッチ)

そこからはトークコーナーが2つ続いた。ひとつめが、プロデューサーのみなさまへの事前のアンケート結果をもとにトークする Producer's Voice コーナーで、ふたつめが朗読劇。どちらでも、765PRO AS の演者の方々(アイマスガールズ)の自由奔放さとバラエティ力には驚かされ笑わされたし、そして長年 765PRO AS として活動してこられたからのチームワークや人間関係がいろいろ垣間見えて、その観点でもすごくよかった。

Producer's Voice は"プロデューサー"ということでアニメでプロデューサー役だった赤羽根さんが司会だったけれど、12人揃ったアイマスガールズの自由奔放なトークっぷりに完全に翻弄されてタジタジなのが面白かった。また、生で若林さんと仁後さんを見るのは初めてだったのだけど、赤羽根さんが収拾を付けられなくなってる自由奔放なところを見かねて若林さんが進行を助太刀していくしっかりっぷりにはこれが噂の、という感じだったし、アニON のイベントでトークを聞いた長谷川さんのマイペースな感じにはそうそうそうだった、と微笑ましく思ったりした。

朗読劇コーナーはさらに笑いどころ満点の楽しいプログラムだった。「765プロ大感謝祭というイベントのためにアイドル達が準備し、その相談にプロデューサーが乗る」という立て付けの朗読劇なのだけれど、とにかく演者さんの強烈なアドリブと演者間の無茶ぶりを連発し、隙を見せると刺される強烈なバラエティコンテンツだった。後の MC で振り返って"殴り合い"と評されていたりしたけれど、趣としては、CD 新シリーズの ザ・ライブ革命でSHOW! の歌詞にある ルール無用のアイドルデスマッチ という感じで面白かった。
芸人ネタを振られてのたかはしさんの PPAP パロディ、下田さんのモノマネ、ライブ革命〜の歌詞の一節のあざとい台詞を一人一人どんどん言わされていく流れ、と、どんどんアドリブで無茶ぶりが重ねられていくところは、その中身自体も面白いし、アドリブをどんどんぶち込んでいってる様子もまた面白かった。

ぼくは 765PRO AS の大規模なイベントは、歌メインだった9周年ライブとでっかいお祭りという感じだった10周年ライブしか行ったことがなかったので、765PRO AS の面々がこれだけトーク系の企画コーナーでたくさん話すところを見れたのは新鮮ですごくおもしろかった。765PRO AS の面々はミリオンライブの面々でもあるので、 AS の演者のみなさんがミリオンライブのリリースイベントなどに出演することもあって、ぼくも何度か見たことがあるのだけど、ミリオンの場ではベテランの先輩という風格のある沼倉さんたちも、このASの輪の中に入ってしまうと途端に(AS内で)先輩の背中を追いかけるかわいい若手、というようなポジションになってしまうのを見て、そうかこれが AS の世界観なのか、と今回改めて思ったりした。

ゲスト登場、そしてライブパートへ

今回のイベントの1日目は、なんと秋月涼役の三瓶さんがシークレットゲストで登場するという大サプライズだったのだけど、2日目のゲストはまた違った意味で予想外なことに、玲音役の茅原実里さんだった。今回のイベントが PS4 のゲーム最新作(プラチナスターズ)を踏まえたもので、玲音の登場はPS3 の前作(ワンフォーオール)だったことを思うと、だいぶ予想外の人選だった。朗読劇の途中でサプライズで登場しその後ライブパートで曲を披露、という流れは伝え聞くところによると初日と同じのよう。
朗読劇では玲音の余裕たっぷりのトップアイドルキャラクターを演じつつ、劇中劇の"悪の女王"をコメディチックに大迫力な熱演したときには、声だけ聞くと玲音のドヤ顔が容易に想像できそうなのと同時に、茅原さん本人は台本で顔を隠して恥ずかしがる一幕もあったりして良かった。

朗読劇が終わった後は、(現実的にはライブコーナーに入るまでの繋ぎとして)プラチナスターズのライブシーンの動画の上映コーナーがあって、いっぱいいっぱい、七彩ボタン、edeN、オーバーマスター……とここの選曲もいい曲揃いだったのだけど、そのコーナーが開けての一発目はゲストの茅原さんでアルティメットアイズ。ワンフォーオールのDLC曲で玲音の2曲目なのだけど、9周年ライブのシークレットゲストから2年少々を経て持ち曲2曲ともライブで披露されるとはイベント前には想像もしなかった。ドッカンドッカン盛り上がるタイプの曲ではないけれど、茅原さんと玲音の格好良さを存分に味わえてよかった。

そして改めてASの12人によるライブ。イベント冒頭の団結とゲストの曲を除けば7曲と曲数は少なめであっという間だったけど、楽しい曲ありかっこいい曲ありみんなで掛け合いする曲ありと満足感の高いライブパートだった。
冒頭の団結ではキャストの皆さんはトークパートに合わせてキャンプウェア姿だったけれど、こちらのパートではバッチリライブ用のステージ衣装。ライブ革命〜の開幕でステージ衣装姿の12人が並んでいる光景だけですごい、これがアイドル全員集合の765PRO ASだ、と感じ入るものがあった。単純な人数だけなら昨今のシンデレラやミリオンの方が多いのだけれど、やっぱりあの765PRO ASの12人の並びには違った迫力じみたものがある。
ライブ革命〜はもともとアップテンポかつコメディチックな曲なので全体的にお祭り感の高い曲なのだけど、ソロパートとかの音源でのお祭り要素がライブでも繰り広げられてすごく楽しかった。朗読劇の中にも出てきたくるっと回って〜の下りも良いし、1番のサビで愛してるぜー、のシャウトを決めてから今井さんと抱き合う下田さんもとても良かった。また、6人5パートだった曲を12人で歌っていたのでが、ソロパートの割り振りがCD音源と変わってるところもあって、ライブならではの面白さがあった。ルール無用のアイドルデスマッチ。

その次はCDシリーズ01から03までの3曲を音源通りの4人ずつで歌う流れが続く。ライブ革命〜 を全員で歌うようなライブならではのパート割りも良いのだけれど、こちらでは逆にCD通りのパート分けできっちり聞ける幸せを噛みしめる感じだった。Miracle Night やアマテラスのゴキゲンなビートに乗り、僕たちの Resistance のかっこよさに酔いしれる。
仁後さん、長谷川さん、若林さんをライブで見るのはぼくは今回が初めてだったので、ステージ上の人数が少なくなるこのセクションではそれぞれの方のステージでの様子を改めて見ることができた、という良さもあった。僕たちの〜 の長谷川さんは思っていたよりも力強い歌声だったし、仁後さんもそこにやよいらしくついて行っていて4人ともすごくかっこよかった。アマテラスで飛び出していく若林さんにはステージを楽しみにしていたのだろうというのがすごく覗えた。映像では見たことあったけれど、やっぱり生で見てこそつよく印象に残った気がする。

全キャラのソロパートがあるので全員揃ってこそ、というのはオープニングの団結がそうだったけれど、今回のイベントソングの 紅白応援 V もまた然り。会場全体を左右で紅組と白組に分けて、それぞれ紅白のサイリウムを振りつつ、交互にファイト!ファイト!と会場全体で歌う一体感はめちゃめちゃ気持ちよかった。ソロパートの後やりきった感の顔をしていた下田さんは素晴らしい芸コマ。

www.youtube.com

プラチナスターズの新曲コーナーとしては Happy! で〆。この曲も実は CD では全員曲ではなかったのだけど、シリーズのタイトル曲は全員で歌うと映える感じがあっていいですね。

挨拶、そして THE IDOLM@STER

本当はライブパートでカップリングも聞きたかったのだけれど、今回それは叶わずここで終演前ラストの挨拶となってしまった。……と挨拶の流れになった時はちょっと思ったのだけれど、ここからの MC がいろんな重みのある挨拶だった。我々観客の側も12人が久々に揃うことを楽しみにしていたけれど、演者の方々も同じように、あるいはそれ以上に大きな意味合いを持ってこの日に臨んだのだということが明に暗に語られたし、年齢を重ねられて結婚されたりお子さんをお持ちの方もいる中でライブを含んだイベントに出演されることの難しさという話もあった。中村さんの、10周年ライブの後これ以上望んではいけないのではと思っていた、という話もあった。言葉としてはなんとなく分かっていた話題だったけれど、それをライブの場で実際に言語化されたということにはすごい重い意味合いがあったと思う。今回のイベントは決して終着点としてのゴールではないけれども、華々しい未来が薔薇色に約束された世界でもなく、2017年頭の時点でのいっぱいいっぱいの一つの到達点だったのだろう、と思わされた。
9周年や10周年くらいのころ、アイドルマスターや周年ライブの展開について、あって当たり前の物ではなく1年1年の積み重ねの上に成り立ってきたのだ、という話をよく聞いたのだけれど、その時はどちらかというとコンテンツの人気がどこまで続くかとかの話題だと思っていて、今の勢いであれば少々の動向の変化はあってもそんな突然なくなったりはしないだろうと思っていた。けれど、この日の挨拶を通して、コンテンツの人気という側面ではなく、演者の方々のご都合や事情という側面からも同じことが言えて、毎年大きなライブイベントがあって当然の世界ではないのだ、ということを考えさせられた。

誤解を恐れずに言うと、この日の挨拶では演者の方の正直な、ともすれば弱音っぽい話もけっこう聞けたと思っていて、これも久々の 765 AS 単独のイベントだったからではないかなと思ったりもした。というのも、シンデレラやミリオンとの合同イベントになったとき、 765 AS の面々は直接的にであれ間接的にであれ偉大な大先輩というような立ち位置になってしまいがちなのだけど、この日の演者の方々は、場慣れ感やチームワークなど、"後輩"たちと並んだときの偉大さ的なところは感じられつつも、あくまで等身大のアイマスガールズとして舞台に立たれているのではないか、というように思った。そう思うとなおのこと、単独のイベントの場に12人が揃うということの意味合いが大きかったのかもしれない。

そういういろいろなことを思わされた挨拶から、茅原さんが加わって最後の曲に。曲はもちろん THE IDOLM@STER 。あれだけの挨拶の後に12人(+茅原さん)が並んでこの曲を歌うというのはそれだけでもちょっと感動っぽいところがあった。昨今はミリオンのライブでも時々聞く機会があって、ステージ上に並ぶ人数だけで言えばこの日の13人より多いこともあるけれど、765 ASの12人が並ぶと、人数による迫力というか感動感がすごく大きいな、と思った。

振り返って

ライブが終わってから思ったのは、最初の大爆笑連発のトーク/朗読コーナーと、久々の765単独のステージだったライブコーナーと、そして最後のずっしりとした重みのある挨拶とで、まるで三つの別々のイベントだったかのようなボリューム感があるイベントだった。あの挨拶のほんの1〜2時間前には朗読劇でガッハッハと笑ってたのが信じられないくらい。
順序的にどうしても最後の挨拶のことが記憶に残りがちだけれど、そもそもトークパートはめちゃめちゃ面白かったし、 765 AS の演者の方々のトークも、キャラクターの朗読劇も聞けてすごく良かった。ライブパートもプラチナスターズの新曲を中心に堪能できてすごく楽しかった。そうやって振り返ると、単なるライブイベントではなくて色んな企画が詰まった今回の"プロデューサーミーティング"というのは、久々のASの単独イベントとしてすごくマッチした形態だったのだなぁ、と思った。

この先 765PRO AS がどう展開していくのかはぼくには分からないけれど、真美を筆頭にキャラクターとしての 765PRO AS のことが大好きだし、歌ってよし喋ってよしの演者の方々としての 765PRO AS も大好きで、そのどちらの活躍ともに今後とも見れるとよいな、と改めて思った。

そして、なんとなくイベントを振り返ってる中だと触れづらかったのだけれど、小鳥役の滝田さんも参加されるイベントの機会が是非またあればな、と思う。今回は12人が揃うということで一つの大きな意味があったけれど、滝田さんを加えて13人というのにも大きな意味があると思っているので、いつかまたそういった機会があればいいなと思う。

後は、 765PRO AS としてというよりはミリオンライブの一員としてという側面になるけれど、4月の台湾のライブにも中村さん今井さん浅倉さん原さん沼倉さん下田さんの6人が出演されるので、こちらもすごく待ち遠しい。今回のイベントで、ライブやイベントに出演されるということを当たり前と思っちゃいけないな、すごく価値のあることなんだよな、と改めて思い直しただけにとても楽しみ。土曜日は台湾まで見に行く予定です。